より良い睡眠を実現するには、様々なアプローチがあります。夜のヨガでリラックスしたり、瞑想したり、ベッドに入る前にiPhoneの電源を切ったりと、睡眠の改善方法は様々です。
最も一般的なアプローチの一つは、東洋や西洋の自然由来の植物成分やL-テアニンのようなアミノ酸の睡眠サプリを摂取することです。
L-テアニンは、緑茶葉や紅茶葉だけでなく、キノコ類に含まれるアミノ酸です。リラックス感が高まり、睡眠の質を高めるためにも効果的であることが確認されています。また、カフェインと組み合わせることで、集中力を高める効果もあります。
ではどうすれば、夜のルーティーンにL-テアニンを組み込むことができるでしょうか?
L-テアニンは、不安やストレスを軽減し、リラクゼーションを促進することを目的としたサプリメントに多く含まれています。
緑茶や紅茶にはカフェインが含まれてるので、L-テアニンのリラックス効果を得ようとして、お茶を飲むのは逆効果なので注意してください。L-テアニンはカフェインと同時に摂取することで相乗効果を発揮しますが、天然のL-テアニンの睡眠効果は、お茶の天然カフェインによって相殺されてしまいます。
Contents
1. L-テアニンの推奨服用量
L-テアニンを睡眠に使用する場合の推奨用量は100~400mgです。
サプリメントとしてのL-テアニンは、服用してから30分以内に効果が現れ、その効果は最大5時間まで実感可能です。服用量はあとからいつでも増やすことができるので、最初は少量から始めるようにしましょう。
2. L-テアニンの効果
L-テアニンを摂取している人の主な理由の一つは睡眠の改善ではないでしょうか?L-テアニンは、リラクゼーションを促進し、眠気を引き起こしません。L-テアニンは、鎮静剤のように作用しませんが、その代わりに、不安を軽減し、気分を向上させ、最終的にリラクゼーションを促進します。
L-テアニンの一般的な利点は、次のとおりです。
2-1 不安やストレスの軽減
L-テアニンは抗不安薬であり、不安を軽減します。ホップやバレリアンのように鎮静剤として働く抗不安薬は他にもあります。しかし、L-テアニンはまた、鎮静化せずにストレスを軽減し、リラクゼーションを向上させます。多くの研究で、L-テアニンはアルファ脳波(覚醒した状態でのリラックスに関連する脳活動の頻度)を高めることが分かっています。アルファ波は、瞑想状態時に多く発されます。
L-テアニンは、脳内活動の抑制に関与している神経伝達物質(脳内のGABAレベル)を増加させることによって働くと考えられています。さらに、L-テアニン分子は、グルタミン酸受容体をブロックします。グルタミン酸は脳内の主な興奮性神経伝達物質の1つであるため、脳の活動を低下させます。 これらのメカニズムにより、抗不安効果が得られ、心理的ストレスを緩和してくれます。
L-テアニンは、生理的なストレス反応を緩和するのに役立つ副交感神経の反応を促進します。L-テアニンには血圧や安静時の心拍数を下げる効果があることがわかっています。不安やストレスを感じることの多い人は、L-テアニンを生活に取り入れることで、より良い睡眠を実現できる可能性があります。
2-2 集中力と記憶力の改善
ストレスを感じると、コルチゾールのようなストレスホルモンを生産してしまいます。このホルモンは、記憶力だけでなく、認知機能にも悪影響を及ぼします。L-テアニンはストレスホルモンのレベルを下げるために働きます。L-テアニンを摂取して、集中力や記憶力に悪影響を及ぼすコルチゾールの分泌を防ぎましょう。
2-3 認知スキルの改善
不安に悩んでいる人の反応感度や注意力を高める研究で、テストを受ける時のようなストレスの多い状況下でも認知機能が向上することが明らかになっています。
2-4 体重管理
夜に適切な量の睡眠をとることで、健康的な体重を維持することができます。
健康的な食生活を維持することと同時に、健康的な代謝をサポートすることで、体重増加の可能性を軽減できます。
3. L-テアニンの副作用
テアニンの副作用についての研究は、否定的な効果が立証されていないため、限定的です。しかし、がんを患っている人はL-テアニンを摂取すべきではありません。緑茶は、化学療法薬の効力を低下させるポリフェノールEGCGを含有しています。なので、これらのタイプの薬を服用している場合は、相互作用する可能性があります。サプリメントを導入する前に、医師に相談することが重要です。
低血圧の方も、L-テアニンの摂取に注意が必要です。サプリメントを摂取する前に医師に相談するのがベストです。
4. 不安に効くL-テアニン
不安は二次的な不眠症の原因の一つであるため、不安を軽減することは睡眠の質を向上する上で効果的です。ですが、抗不安のための適切な摂取量は決まっていません。なので、軽度の不安がある方は1日に50~200mgのL-テアニンを摂取することを勧めます。
サプリメントの効果は8~10時間持続します。中度の不安を持つ人は多くの場合、1日2回までで200mgの量を服用してみてください。L-テアニンに依存してしまう心配はありません。
5. L-テアニンとカフェインの働き
カフェインと一緒にL-テアニンを摂取することは、睡眠を改善すること以外のポジティブな効果があります。朝にコーヒーを飲むと、一日を気持ちよくスタートできます。しかし、コーヒーは不安な気分にさせてしまうこともあります。
なので、カフェインと L-テアニンのサプリメントを組み込むか、カフェイン入りのお茶を飲むようにしましょう。そうすることで、両方の成分の良い側面を同時に獲得できます。L-テアニンは不安感やストレスを軽減してくれるので、カフェインを摂取している間にバランス感覚をもたらし、ストレスを最小限に抑えることができます。
また、L-テアニンは、カフェインを摂取している間、全身の血液の流れを良くしてくれます。カフェインには血管収縮効果がありますが、L-テアニンは、カフェインのこの効果に対抗してくれます。L-テアニンを使用すると、頭痛やカフェインクラッシュも少なくなります。
6. L-テアニン入りのサプリ
L-テアニンは体内で作られていないので、サプリを摂取したり、お茶を飲んだりすることでしか摂取できません。
サプリのL-テアニンは、血液から脳にスムーズに到達します。47%〜54%のバイオアベイラビリティがあると考えられています。
また、お茶は、L-テアニン単独のサプリと比べて、カフェインを含んでいます。睡眠を改善したいのであれば、お茶ではなくサプリメントを摂取するようにしましょう。