睡眠基礎知識

脳科学で解明!睡眠中に人が夢を見る本当の理由

現在では、心理学や脳科学の理論によって夢の働きを説明できるようになりました。また、夢占いによって夢の意味や夢に隠された自分の心理を知ることもできます。

この記事では、夢と睡眠の関係、脳科学の観点からの夢の働きについて詳しく見ていきましょう。

1.夢を見る時間

昨晩、夢を見た覚えがない場合でも、寝ているときに毎晩夢を見ています。私たちは毎日、総睡眠時間の約4分の3を夢を見て過ごしていると言われています。

私たちがよく夢を見やすいのは、レム睡眠の時です。レム睡眠は、目の動きが速く、心拍数や呼吸数が高く、脳が覚醒状態に近いということが特徴です。総睡眠時間の大部分を占めるノンレム睡眠では、夢を見る確率も高く、50~80%と言われています。しかし、私たちが夢を見たと実感できるのは、ノンレム睡眠の時よりもレム睡眠から覚醒したときの方が、その成功率ははるかに高くなります。

2. 夢を見る意味

かつては、夢は私たちの無意識を反映した象徴的なコンテンツだと信じてられていました。その後、有名な心理学者によって、フロイトの理論が修正され、夢は私たちの意識と無意識の心を統合する上で基本的な役割を果たしていると言われ、意味があるものとして認知されるようになりました。

多くの人が自分が見た夢を占ったり分析したりして、自分自身について深く知れると信じていました。夢の解釈は非常に主観的ですが、脳科学や夢占いによって、解釈を一般化しました。

夢の内容は無秩序であることが多いです。夢の中の出来事の順番が無秩序な理由は、脳内の電気信号の思わぬ組み合わせで起こると科学的に言われています。

この理論は、活性化合成仮説と呼ばれています。脳の奥深くから発生する神経電気信号は、大脳皮質によって処理されています。夢のストーリーは、脳がこの神経活動の働きを処理しようとする試みの中で生まれます。

2-1 問題解決の役割

夢を見ている間、私たちの心は現実と結びついていません。夢を見ることで、現実では解決が難しいような問題を解決しようとしているのかもしれません。

ハーバード大学医学部のスティックゴールド博士によると 

「夢は、何かに対する正解を見つけることよりも、可能性を探る傾向があります。」と言われています。

博士は、夢のこの機能を「可能性を理解するための神経探査 」と呼びます。数多くの科学的発見が夢に起因していることを考えると、起床後に自分の夢を分析するだけで問題への洞察を得られるかもしれません。

2-2 メモリの再活性化と統合の役割

レム睡眠は、一見重要でなさそうな記憶を長期記憶するために不可欠であると言われています。レム睡眠は、脳は過去の経験の断片と既存の知識を統合し、前日に学んだことから首尾一貫した物語を形成するのに役立ちます。

ニューロイメージング法では、新しい知識を吸収するためにはレム睡眠が重要であることが確認されています。ニューロイメージング法とは、一言で言うと脳の活動を画像として計測する方法です。寝る前に学んだことをテストすると、レム睡眠を十分に取れた人はその記憶がそうでない人よりも鮮明に残っています。したがって、夢は過去の記憶の処理に重要な役割を果たしていることがあるとわかります。

2-3 心の傷を癒す役割

脳科学者によると、夢を見ることは治療法の一つだと言われています。夢を見ることは、私たちの感情的な記憶を処理し、心の傷を癒すのに役立ちます。この理論は、ニューロイメージング法によって検証されています。大脳辺縁系と総称される脳の感情を司る領域が、レム睡眠中は覚醒状態と比較して30%以上活性化されています。

このメカニズムは、睡眠中、感情的に重要な記憶にタグ付けする脳の能力に関係していると考えられています。このようにすることで、強烈な感情を伴った記憶を識別し、保存します。

EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing)と呼ばれるトラウマ療法があります。この治療中、レム睡眠中に起こるのと同じような急速な眼球運動が行われるのは偶然ではないかもしれません。レム睡眠中は、ノルエピネフリンやコルチゾールなどのストレス神経伝達物質のレベルがはるかに少ないです。そのため、レム睡眠中は感情的な痛みを伴う経験を和らげる機能があります。

3. 明晰夢について

自分でもびっくりするくらい夢の中で起きたことを記憶していた経験はありませんか?

そういう時は夢の中の出来事が現実に起こったことと錯覚しています。

明晰夢とは、自分で夢であると自覚しながら見ている夢のことで、夢の内容を鮮明に覚えている状態のことです。

十分な睡眠、特にレム睡眠が不足していると、より強烈な夢を見てしまいます。失われた夢を補おうとして、レムリバウンドと呼ばれる現象を引き起こします。レムリバウンドとは、レム睡眠が逆に増えてしまい、悪夢をみたり、不眠になったりしてしまうことです。

夢による悪影響を感じる場合は、睡眠スケジュールを安定させることで改善できます。また、バレリアンルート、メラトニン、5-HTP、ガランタミンなどの睡眠サプリメントを摂取するのもいいでしょう。

明晰夢を実現するには、夢日記を書くことは1つの有効な方法です。書き留めたり、ボイスレコーダーに話したりして、目を覚ましたときに夢について覚えていることを記録してみてください。長い夢のストーリーを再構築する練習をすることで、夢の中で夢と認識することができるようになります。

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駒形 俊太郎
OFF inc CEO。CBD商品の製造・販売事業を実施中。 CBDについて分かりやすく、面白い記事を書いていこうと思います。
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