睡眠基礎知識

レム睡眠とは何か?

睡眠に入ると、脳はさまざまな睡眠段階を経ます。その中でも最もよく知られているのがレム睡眠です。

脳はこの睡眠段階で、最も活発に活動しています。レム睡眠は日常生活や身体の健康にどのような影響を与えるのでしょうか。

これらの疑問に答えることで、睡眠と生活の質を向上させることができます。

1. レム睡眠とは?

レム睡眠とは、眠りについてから約90分後に起こる睡眠の段階のことです。一般的には、睡眠時間の20~25%をレム睡眠で過ごすことになります。

レム睡眠の特徴としては、閉じたまぶたの下で目が左右に速く動くこと、脳の活動が活発になること、腕などの筋肉が動かなくなることなどが挙げられます。

ノンレム睡眠とは異なり、レム睡眠中の脳波は覚醒時の脳活動に似ています。心拍数が上がり、呼吸が不規則になります。

また、記憶や感情を整理するためにもレム睡眠が必要です。

専門家の間では必要なレム睡眠の量は決まっていませんが、レム睡眠が多すぎると憂鬱な気分になる可能性があります。

睡眠時間が長すぎると、別の健康問題の症状が出てくることもあるので、一晩に7~9時間程度を目安にしましょう。

2. レム睡眠を増やす方法

レム睡眠は健康に重要なので、適切な量のレム睡眠をとることが欠かせません。レム睡眠を増やすために、いくつかの方法があります。

  • 寝る前のアルコールの量を減らす 

お酒を飲むとレム睡眠を遅らせたり、短くしたりすることがあります。

  • 運動をする

運動をするとレム睡眠の量が増えます。さらに生活の他の分野にもポジティブな効果をもたらします。

  • 不安の解消

不安やストレスに悩まされていると、睡眠の質が低下したり、レム睡眠のサイクルが乱れたりすることがあります。

  • 規則正しい睡眠習慣

脳は規則正しい就寝サイクルを好むので、毎晩同じ時間にベッドに入ることで、レム睡眠がより安定したものになります。

3. 深い睡眠との違い

多くの睡眠者がレム睡眠と深い睡眠を混同しています。深い睡眠はノンレム睡眠の第三段階で、体の様々な部分を修復する役割を担っています。レム睡眠の状態とは異なります。

ここではレム睡眠の主なポイントをご紹介します。

3-1. レム睡眠

  • レム睡眠は通常、睡眠開始から約90分後に始まります。
  • 心臓の鼓動が速くなり、不規則になります。
  • 筋肉の緊張がほぐれます。
  • 脳の活動が活発になり、鮮明な夢を見るようになります。
  • 子供の場合は、おねしょや夢遊病が起こることがあります。
  • 1サイクル10分程度で、1晩に3~4回程度の周期で起こります。

3-2. 深い睡眠(ノンレム睡眠の第三段階)

  • 眠りについてから30分から45分後に起こります。
  • 呼吸が遅くなり、心拍が規則的になります。
  • 体の組織が自己修復する睡眠の段階です。
  • 夢を見ることはありません。
  • 目が覚めた場合は、混乱してふらふらした気分になります。
  • 1時間から2時間続き、睡眠の約20~25%を占めます。
  • 体質によっては、必要な場合もあれば、そうでない場合もあります。

4. レム睡眠の質を上げる方法

睡眠中に目が覚めてしまうという人は、睡眠習慣に問題があると考えられます。質の良いレム睡眠を増やしたいと気になる方は、寝る前にこれらの物質を避けるようにしましょう。

  • カフェイン 
  • アルコール 
  • リチウム 
  • 抗うつ剤の薬 
  • ベンゾジアゼピン系などの特定の抗不安薬

また、睡眠時に一晩中呼吸が止まる、睡眠時無呼吸症候群はレム睡眠にも大きく影響することがわかっています。診療所でポリソムノグラフィーを使って診断することができます。

5. レム睡眠不足による影響

レム睡眠が不足していると、以下のような症状に悩まされることがあります。

  • 判断能力の低下

動物の研究では、適切なレム睡眠を得られないと、判断能力が低下することが示されています。危機的な状況に対しても反応が悪くなることがあります。感情的・身体的に影響があり、例えば、建設的な会話をする代わりに口論になってしまったりします。

  • 偏頭痛

レム睡眠の不足は、偏頭痛の原因になることがわかっています。痛みに関連する体内のタンパク質に影響を与え、これらの変化が片頭痛を促進します。

  • 体重増加

規則正しい睡眠習慣が健康的な身体活動、食習慣を実現します。レム睡眠が欠如すると、体のエネルギー消費が低下するため、太りやすくなります。睡眠不足は、空腹を誘発するホルモンの調節とも関連します。

6. 睡眠習慣の見直しが重要

もし睡眠に悩んでいるのであれば、睡眠習慣を見直してみましょう。

就寝前の習慣がレム睡眠を得られない理由になっている、例えば、午後の遅い時間にコーヒーを飲んでいることが、レム睡眠に影響を与えている可能性があります。

午後のカフェインをカットして、カフェイン抜きのコーヒーやハーブティーに変えれば、睡眠のスケジュールを変えることができるかもしれません。いくつかの習慣の改善でより良い睡眠を得ることができます。

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駒形 俊太郎
OFF inc CEO。CBD商品の製造・販売事業を実施中。 CBDについて分かりやすく、面白い記事を書いていこうと思います。