睡眠基礎知識

【睡眠の科学🧪】寝ている間に脳と体で何が起こっているのか?

私たちが眠っている間、精神的、肉体的な健康のために大きな影響を与えています。

睡眠の科学的な側面と、毎晩眠りにつくときに私たちの脳と体の中で何が起こっているのかを見てみましょう。

1. 睡眠のサイクル

私たちは毎晩眠りにつくと、目が覚めるまでに4~5回繰り返される約90分の睡眠サイクルに入ります。これらの睡眠サイクルは、2つの異なるタイプの睡眠、レム睡眠と多段階のノンレム睡眠によって特徴づけられています。

レム睡眠に至るまで、さまざまなノンレム睡眠の段階があります。睡眠初期のサイクルではノンレム睡眠はレム睡眠よりも長く、後期のサイクルでは段々と時間の長さに差がなくなってきます。

1-1. ノンレム睡眠

ノンレム睡眠は、ステージ1~3と名付けられた3つの段階に分かれています。ステージ1とステージ2は軽いノンレム睡眠の段階です。

1-2. N1(第一段階)

ノンレムの最初の段階では、私たちは軽い睡眠と覚醒の間の状態にあります。眼球運動が遅くなり始め、筋肉の緊張が低下し、体温が低下します。

この段階では目覚め安く、N1は5分から10分間程続きます。

1-3. N2(第二段階)

第2段階は軽い睡眠です。体温が下がり始め、心拍数と呼吸がゆっくりになり、規則的になります。目の動きが止まり、脳波もゆっくりとし始めます。

睡眠紡錘波は、睡眠時の覚醒から脳を保護すると考えられており、記憶の統合と学習に役割を果たしていると考えられています。 私たちは睡眠の大半を第2段階で過ごします。この段階は学習と記憶を統合するために重要です。この段階は約20分持続し、睡眠サイクル全体の約20%を占めます。

1-4. N3(第三段階)

第三段階はノンレム睡眠の最終段階であり、総睡眠時間の約15~20%を占めますが、小児および青年ではそれ以上の長さです。 徐波睡眠、深い睡眠、デルタ睡眠と呼ばれることもあります。

この段階では、血圧と心拍数がさらに低下し、呼吸が深く、ゆっくりとしたリズムになります。筋肉の緊張も緩みますが、筋肉はまだ機能しています。そのため、おねしょ、寝ぼけ、夜驚症などが起こることがあります。

この段階は最も目覚めにくく、100dB(チェーンソーくらいの音量)までの大きな音を出しても起きません。仮に目を覚ましたとしても、慣性が生じるため、 ふらつき感とパフォーマンスの低下が起き、通常15~30分程度続きます。

徐波睡眠は身体にとって最も回復力の高い睡眠でもあります。体がホルモンを放出して組織を修復・再生し、骨と筋肉を作り、免疫力を強化しています。高齢者は深い睡眠に費やす時間が少なく、N2に費やす時間がの方が長くなります。

1-5. レム睡眠

レム睡眠の間、夢を見ることが多いです。

夢を見始めると目が急速に前後に動くフェーズがあります。なぜこれらの動きが起こるのかはまだ研究が進んでいませんが、夢のイメージの処理に対応していると考えられています。

呼吸と心拍数は速くなり、より不規則になります。血圧も上昇し、体温は最低点まで低下します。

脳の活動は覚醒時に見られるものと類似しており、記憶・感覚刺激・感情を処理する脳の様々な領域が働きます。

初めのサイクルで、レム睡眠の時間は、10分から1時間程度ですが、サイクルが回る毎に持続時間は長くなります。

2. 睡眠の重要性

2-1. 深い睡眠(N3)の重要性

深い睡眠では、血流と血糖値が調整され、免疫システムが強化され、筋肉が再構築され、組織が修復され、新しい記憶が統合され、脳は起きているときに蓄積された代謝性の老廃物を排出します。

睡眠の回復力を考えると、どれくらい深い睡眠をとればいいのだろうかと疑問に思うかもしれません。

一晩に推奨される睡眠時間は7~9時間で、成人ではこのうち13~23%が深い睡眠(N3)に相当するので約1~2時間にります。

睡眠サイクルは年齢に応じて大きく変化します。若年成人や思春期の場合は、2時間以上の深い睡眠が必要になります。深い睡眠は10年ごとに約2%の割合で減少します 。

高齢者は成人に比べて覚醒度が高く、睡眠効率が低下すると報告されています。深い眠りについている時間は一晩に20分程度であることもあります。

2-2. レム睡眠の重要性

レム睡眠は、記憶の定着、学習、感情の処理、乳幼児の脳の発達に重要です。早起きをしていると、この重要な時間が短くなってしまいます。

健康な成人では、総睡眠時間の約20~25%がレム睡眠に費やされており、そのほとんどが睡眠サイクルの後半に行われています。 8時間の睡眠では、約1時間半から2時間になります。

3. 最後に

私たちの脳と体にとって質の高い睡眠が重要です。

睡眠不足が続いていると思われる方は、専門家に相談してみてはいかがでしょうか。検査では、脳と身体の活動を記録し、睡眠サイクルを追跡し、根本的な原因を医学的観点から発見できるかもしれません。

睡眠に関して、科学で解明できないことも多くありますが、健康的な生活を送る上で睡眠の重要性が理解されるようになってきています。

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駒形 俊太郎
OFF inc CEO。CBD商品の製造・販売事業を実施中。 CBDについて分かりやすく、面白い記事を書いていこうと思います。